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金融機関は決算書のどこを見ているか②

  • 執筆者の写真: 札幌創業支援センター
    札幌創業支援センター
  • 10月7日
  • 読了時間: 3分
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1.貸借対照表(B/S: Balance Sheet)の見方

損益計算書は利益の源泉を示し、売上額や仕入額、経費の額がそのまま記載されているため、企業の営業実績を把握しやすいこともありなじみがあるかもしれません。

それに対し貸借対照表は会社の財産の内訳を示すもので、会社がどのようにして資金を調達したか、その資金をどのように生かして商売をしているかを表しています。

これによって企業の財務の健全性を表すともいわれています。



2.財務の健全性を表す指標

AIに訊いてみた結果が次のとおりです。質問内容は、財務の健全性を表す重要な経営指標は何ですか?です。

各項目の後半に当事務所のコメントを付記しています。


(1) 自己資本比率(Equity Ratio)

  • 計算式: 自己資本 ÷ 総資産 × 100

  • 目安: 40%以上が健全、20%未満だとリスク高

  • 意味: 借金に頼らず、どれだけ自前の資本で事業を回しているかを示す。高いほど安定している。

    ⇒自己資本は資本金+利益剰余金の額の事です。よく自己資本の額=手持ちのキャッシュであると勘違いしている人が多いのですがこれ自体にあまり意味はないというのが私の考えです。おそらく、金融機関は企業の融資判断をする際に主要な経営指標をスコアリングにより判別していることから自己資金比率の重要性を説く人がいるのだと思いますが少なくとも上場企業でもなければこの指標を過度に重視しなくてもよいと考えます。


(2)流動比率(Current Ratio)

  • 計算式: 流動資産 ÷ 流動負債 × 100

  • 目安: 120%以上が望ましい

  • 意味: 1年以内に返すべき短期負債に対して、すぐ使える資産がどれだけあるか。資金繰り能力の指標。

    ⇒短期負債を流動資産によってどれだけ賄うことが出来るかと判断する指標です。

    重視すべきは流動資産のなかで売掛金はより早く現金化すること、買掛金はよりゆっくりしはらうことです。売掛金の入金サイトを早くし、買掛金の支払いサイトを遅くするよう取引先と交渉(交渉方法は機会を改めます)することで資金繰りの改善が図れます。


(3)当座比率(Quick Ratio)

  • 計算式: (流動資産 − 棚卸資産)÷ 流動負債 × 100

  • 目安: 100%以上が望ましい

  • 意味: 流動比率をより厳しく判断し、「即現金化できる資産」だけを使って短期負債を返せるかを測る。

    ⇒流動比率の項目と重複するので割愛します。


(4)負債比率(Debt Ratio)

  • 計算式: 負債 ÷ 自己資本 × 100

  • 目安: 業種によるが100%未満が望ましい

  • 意味: 借金の依存度を見る指標。高すぎると返済リスクがある。

    ⇒負債(借金)はキャッシュで返済します。自己資本比率の項目で述べた通り、自己資本の額はキャッシュの額ではないのであまり意味をなさない指標ではないかと思います。(一般的な上場していない企業の場合の事です)



3.当事務所が実践していること

上記のポイントが大まかに金融機関が重視しているされているポイントですが、当事務所でお客様に説明していることは以下の3つです。

(1)粗利-固定費がプラスであること。

(2)現預金が固定費の3か月分以上あること。

(3)債務の支払いが当期利益の額以下であること。

この項目につきましては次回お話いたします。

長くなって申し訳ありません。もう少しお付き合いください。。。







 
 
 

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